怪我には捻挫や打撲などで起こる「外傷」と、身体の使い方で起こる「障害」に分けられます。腰椎分離症は障害に分類されます。
「外傷」は時間の経過とともに自然治癒能力が働き改善されていきます。
「障害」は身体の使い方やフォームなどの原因を改善しない限り治りません。
単に障害の原因と言っても、同じ障害でも原因は全員違います。みなさん一人ひとり顔が違うように「骨盤」「足の形」が違い「姿勢」「フォーム」は違います。ですので一人ひとり丁寧な評価・検査が必要になります。
ひかり接骨院ではしっかりとした医学に基づく評価・検査を得意とし、「自分の身体は自分で治す!」をモットーにしています。患者さん自身が、自分の身体や癖を知ることが障害改善の第一歩と強く考えます。一緒に良くしていきましょう。
腰椎分離症とは
腰椎分離症とは背骨が疲労骨折を起こし、痛みが出てくる病態です。小学生・中学生に多く起こる腰の痛みとなります。
病態として、はじめは「疲労骨折」の状態で、その後骨折が安定すると「腰椎分離症」となり、その後背骨がズレる「すべり症」となります。
背骨の疲労骨折→腰椎分離症→すべり症
と言う流れです。
いろいろな歩き方、動き方が原因になる場合が多いです。
骨盤との連動や姿勢評価が大切になります。
腰椎分離症の原因の動きは?
①腰の伸展(後ろにそる)
②腰の回旋(まわす)
このような運動の際に起こると言われています。
①腰の伸展が原因の場合の特徴
・直線的な骨折線
・両側に応じて起こる
②腰の回旋が原因の場合の特徴
・よりたったような骨折線
・片側に起きることが多い
腰椎分離症の特徴
- スポーツ選手に多い(ハイレベル)
- コルセットで治る(腰痛が早期に改善)
- 放置すると偽関節になる
- 先天性ではない(遺伝子も言われる)
- 身体の硬い人に多い
- 腰椎5番に多い(90.3%)
- 成人発症は基本的にない(疲労骨折)
- 腰痛はあるかないかわからないが主訴ではない
腰椎分離症の症状
- 安静時痛が軽微
- 動作時に痛む
- 鋭い痛み
- 痛みの範囲は狭い
- one finger test陽性
- 背骨の真ん中より少し外れている
- 腰痛が早期に改善する
- 腰を反らしたときの痛みでは判断できない
この症状を見て怪しいと思った方はひかり接骨院にご相談下さい。必要であれば専門の医師を紹介しますので、MRIを撮り、適切な治療を受けることをおすすめいたします。
症状のうち、やっかいなのは「腰痛が早期に改善する」という所ではないでしょうか。少し治療して痛みがなくなっても疲労骨折は残っています。そして、そのまま放置すると骨折が進行して分離症になってしまいます。ですからこのような症状をお子さんが訴えたら、腰椎分離症を疑って確実に判断できる医療機関を受診ください。 放っておくと大変なことになります。
子供を守れるのは家族や監督、コーチです。
腰椎分離症の発生頻度
- 白人男性:6.4%
- 白人女性:2.3%
- 黒人男性:2.8%
- 黒人女性:1.1%
- 日本人男性:7.9%
- 日本人女性:3.5%
※イヌイットは50%以上腰椎分離症と言われる。
※関西Jリーガーの30%は腰椎分離症と言われる。
※プロ野球選手の30%は腰椎分離症と言われる。
腰椎分離症の再発率
腰椎分離症の再発率は26.1%(超早期で1/4)ほどあるとのことなので、骨が癒合しても「ボディメイク」を行い身体の使い方を変えていくのがベストと考えます。(同じ動きを繰り返すと再発すると言うことです)
ひかり接骨院からのアドバイス
ひかり接骨院がアドバイスできるとすれば、まずは痛みを訴えた早期に早めの受診をすると言うことです。
- 超早期の腰椎分離症
- 早期の腰椎分離症
は骨癒合率が高いため治療をおすすめいたします。
特に両側性の腰椎分離症はすべり症に移行する確率が高くなるため。
放っておいて骨折が確定(終末期)になると骨癒合は望めません。
腰の痛みのデータ
腰椎分離症は無症候(痛みの症状がなくても腰椎分離症になっている)方も多くいるため、本当に腰椎分離症が痛みを出すのかは定かではないと言うこともわかっています。
また、腰の痛みは今では怖い病気とされていません。
平成23年のNHKでは「神経の圧迫が痛みの原因ではない。」「85%の腰痛は原因不明である。」とまで言い切っています。
また平成25年のNHKクローズアップ現代でも「成人の76%がヘルニアである。」「その中で痛みが出る人は一部である。」と言いきっています。ですので怖い病気ではありません。ご安心ください。
こちらのデータもご覧ください。
このデータからわかるように、成人の4人に3人がヘルニアです。ですが痛みが出ているのはその一部の方です。と言うことは、痛みとヘルニアは関係がないと言えるのではないでしょうか。まず、ヘルニアと診断されても出来ることが多くあります。不安になりすぎないでくださいね。
腰痛と診断されたら一度前橋市のひかり接骨院にご相談ください。
また、ひかり接骨院では「ぎっくり腰」の場合、腰部の「多裂筋」「腹横筋」にも注目しています。多裂筋は腰部のスタビリティ(安定)に関わり、多裂筋と腹横筋は解剖学的につながっていることがわかっています。腹横筋をエコー観察器でモニタリングしながらトレーニングすることも治療にお勧めです。腰椎の前腕をキープすることもポイントとなるでしょう。